2016-03-08

「z et n 展 2016」第2週目の解説 [15]-[28]

[28] 掌の上 on your palm
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 この絵を見るたび、どこまで飛んでもお釈迦様の掌から抜け出せなかった孫悟空のことを思う。人間の生なんて、所詮そんなものだ。生きている限り、宇宙の掌からは抜け出せない。それでも時々、創造する過程の中でそれを疑似体験できることがある。だから、表現者であることはいつまでも止められないのだろう。
 初出は、川田中商會でイベント出店した時の看板。







[27] 虹のはじまるところ the end of the rainbow
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 子どもの頃、虹の始まる場所があるのだと思っていた。世界はもっと単純で、はっきりしているものだと思っていた。大人になって、そんなことはないのだと知った。日本語の「はじまり」は、英語の「end」にもなるのだ。この寄る辺ない世界では、どちらも同じことなのだろう。
 初出は、香川レインボー映画祭に合わせて出店した川田中商會「虹色喫茶室」の看板。後に、「解放教育」という冊子にも寄稿した。


 




[26] ダルストンのアトリエで L'atelier "Dalston"
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 英国はロンドンのダルストンに実在するカフェ「L'atelier "Dalston" https://www.facebook.com/LatelierDalston/ 」で、朝ごはんを食べながら描いた。店内のディスプレイがあまりにすてきだったので、絵の中にもたくさん描き入れた。いつか再訪したい。
 オリジナルの絵にはレタリングしたお店の名前を描いていたのだけど、それは外してコンピュータで配置を手直ししている。
 初出は「ホームメイド展2015」のチラシ。






[25] スノウリィ・ホワイト snowly white
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 絵と詩でひとセットの作品。英語で書いた初めての詩だと記憶している。日本語詩は後から作った。今回の掲載に合わせて、日本語詩のみ手直ししている。
 初出はプラウドの会報の表紙。後に、オリジナルポストカードにした。





[24] 一輪の花 a single flower
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 ぼくの中ではやはり、山名文夫的な作品。人物がどちらを向いているかわからないところも、気に入っている。
 初出は、オリジナルポストカード。





[23] 冬空のおとぎ話 fairy tale in winter sky
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 ぼくの中の、妖精的な人物。でもなぜか、背景が冬の枯野。ちょっと物哀しいおとぎ話のワンシーン。
 初出は、オリジナルポストカード。





[22] 映画監督 film maker
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 セクシュアルマイノリティ(性的少数者)をテーマにした映画祭が香川にもある。その名も、「香川レインボー映画祭 http://kagawa-rff.org/ 」。2005年の立ち上げから毎年欠かさず開催されていて、昨年は11回目を数えた。
 ぼくは立ち上げ時からのスタッフだったのだけど、近年はむしろ映画を作る側だったり、ドキュメンタリ作品の題材として撮られる側だったりしている。
 この絵は、寄付をいただいた人に配るカンバッジのために描いたもの。
 






[21] ふたり a couple
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 実在の人物を絵に描くことはあまりないのだけど、頼まれて描かざるを得ない時と、自分の気分がすっかり乗って描きたいと心底思っている時に描くことがある。この作品は後者。
 手前味噌だけど、左側が自分。そして、右側がぼくのパートナー。多少の美化には目をつむってもらうとして、基本的にはうまく似せられたと自信を持っているのだけど、どうでしょうか。え?「左側の自画像は常に描いている絵と変わらないんじゃない?」って?まあ、ぼくが描く人物像のほとんどは自身の分身なんでね…。ご了承ください。
 初出は、オリジナルポストカードかプラウドの会報の表紙。







[20] 春が来た! spring has come
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 春の妖精が、いよいよやって来る。彼女の仕事は、植物の生育を助けること。スカートの裾から溢れだす生命力で。
 初出は、プラウドの会報の表紙。








[19] 園丁 Gardener
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 「庭師」というと、ちょっと職人的な響きがある。ところがそれを「園丁」にすると、一気にパラレルワールド感が増す。アダムがイヴにそそのかされて林檎を食べた「楽園」にも、「園丁」は居たのかしら?(むしろそれが神様ヤハウェか。)
 初出は、プラウドの会報の表紙。








[18] 女の子と風船 One Girl and One Balloon
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 ぼくの人物画には、ディフォルメが2種類ある。スマートで長身なタイプと、より漫画的なずんぐりむっくりタイプ。たまに両方が混在することも。この絵はどちらかというと後者。
 初出は、プラウドのカフェイベントのチラシ。








[17] 冬の夜の蜜柑 orange on winter night
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 犬の次は鳥ということで。(タイトルは、鳥より蜜柑だけど。)
 絵として描く動物の中では、鳥がいちばんすき。描きやすいのもあるけど、造形として面白い。
 初出は、プラウドの会報の表紙。








[16] 犬とぼく my dog and me
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 「つぶ」という名の犬を飼っている。ラブラドールとプードルのミックス犬(ラブラドゥードル)で、絶賛溺愛中。そもそも大がつくほど犬ずきなのは、ぼくよりぼくのパートナーの方。出先でタイプの犬を見つけると、追いかけて飼い主さんに話しかけるくらい。そんな彼に感化されて、まだつぶの居なかった頃に描いたのがこの作品。
 初出は、プラウドの会報の表紙。


 






[15] 音粒 drops of music
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 音楽が粒子で見えたらどんな感じだろうと思って描いた絵。自分でもかなり気に入っている。有元利夫の影響があるかもしれない(無意識的に)。
 初出は、田中昭全個展「エソラゴト展」のチラシ。

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