2016-03-16

「z et n 展 2016」第3週目の解説 [29]-[42]

[42] 白い花びら White Petals
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-42-white-petals.html
 このタイトルをつけながら、脳内では水原弘の「黒い花びら」が流れていた。黒い花びらでは「もう恋なんてしたくないのさ」と歌っていたから、白い花びらになると「もっともっと恋したい」となるのかしら?……なんて、漠然と妄想してみたり。





[41] 風車 windmill
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-41-windmill.html
 風の軌跡を描く。(とか云いつつ、タイトルをつける際、これが風車になった。描いた時は、一輪の花と思って描いた気もする。)





[40] 夏の休暇 summer holiday
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-40-summer-holiday.html
 たまたま古書店で手に入れたインテリアの洋書を眺めながら描いたのがこの絵。ヨーロッパのカントリースタイルを紹介したものだったので、まさしくその通りの絵になった。
 スペインから香川に来ているバスク人の写真家が先日云っていた。「瀬戸内海は、地中海に似ている。島の形や風土・気候、食に関する価値観まで、どこか共通しているものがある。」と。しかし彼は、日本の夏の蒸し暑さを知らない。日本人の友人がそれを指摘して、その話は終わった。
 ぼくの暮らす町の隣町に、日曜日と祝日だけオープンしている「Veranda」という名のカフェがある。そのテラスから見えるのはまさに、多島海と入り江の砂浜。手前の植栽にはオリーブ。葡萄棚の下にカフェ席が作られている。春や秋の頃には、まさしく地中海に居るような気分にさせてくれる。長期休暇を取らなくても、峠ひとつ越えたら行ける地中海ということで。重宝しております。





[39] コッツウォルズにて in the Cotswolds
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-39-in-cotswolds.html
 ぼくのパートナーは1年半ほど英国に暮らしていたことがあり、その頃ふたりで訪れたコッツウォルズ地方はぼくの英国原風景となりました。映画を通してしか知らなかった英国が、実感として落とし込まれた瞬間です。日々の折々で、あの旅をたまに思い出します。そしてやはり、描いている絵にも反映されるのです。これも、そういう作品のひとつ。





[38] 植物園 botanical garden
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-38-botanical-garden.html
 ぼくの地元には植物園自体がないのですが、隣の高知県にはあります。植物学者・牧野富太郎の名前を冠していることでも有名な「牧野植物園」がそれです。
 また、何度も英国を訪れているのに「キューガーデン」には行ったことがなくて。次回の渡英時にはぜひ、訪れてみたい場所です。
 ぼくが描く人物は基本的に半眼(目を閉じているように見えるけど、閉じきっているわけではないんです。)なんですが、目を見開くとこうなります。過去の一時期、見開いている人物ばかりを描いていたことがあるんですが、何人もの人から閉じている方がいいという意見が出まして。結果今のスタイルに落ち着いているわけです。……たまには描きますが。





[37] 木の上で I'm here on the tree
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-37-im-here-on-tree.html
 ツリーハウスとか、憧れます。新しいお家にはそれに向きそうな木が何本かあるので、いつかは作りたい。この絵のような、ベンチ程度のものでもいいかな。





[36] 丘の上のピアニスト pianist on the hill
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-36-pianist-on-hill.html
 絵を描く際、それがあんまり高級な紙だと緊張してうまく描けない。それで、100円ショップのノートに描いていたことさえある。失敗したら心おきなく破れるので、気が楽だ。
 ただ今回、スキャニングした後の画質を調整する作業にちょっと手間取った。安いノートに使われる紙には不純物が入っている。スキャニングしたら、それまで写り込んでしまうのだ。線と線の間に点々と散らばるヨゴレ。それをいちいち消さなくてはならない。『安かろう悪かろう』とはこのことだと、改めて思った。
 数年前から、100円ショップではなるべく買い物をしないように心がけている。人件費やデザイン代を安く抑えた商品の価値は、ほぼないに等しい。そこに絵を描くことで、ノートが自分だけの作品集に育っていくことが楽しかったんだけど、その商品が生産される過程で搾取されたかもしれないマイナスの分を考えると、ちょっと怖くなる。
 大量生産、大量消費、大量廃棄の社会では、消費する側のモラルも常に問われているのではないか?アートで付加価値を生み出したいと考える人間だからこそ、そういうことにもしっかりと意識を持っておかなくてはと思う。





[35] コンサバトリーにて in my conservatory
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-35-in-my-conservatory.html
 ガラス張りの、太陽がさんさんとふりそそぐ空間がすき。個人宅にサンルームがあると、うらやましく思う。いつか、自宅にも作りたい。





[34] 夜に花開く竪琴 the sound of harp like a bud burst open
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-34-sound-of-harp-is-like.html
 帽子つながりの作品。竪琴を描いたつもりはなかったけど、人物を囲った装飾的な枠が竪琴に見えたのでこのタイトルにした。先週手に入れてくり返し聴いている菊地成孔のアルバム「戦前と戦後」でも竪琴が印象的に使われていたので、それもリンクして。(すると、この人物がだんだん菊地成孔に見えてきた。)





[33] 雪洞という名の帽子 the hat named "KAMAKURA"
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-33-hat-nemed-kamakura.html
 よく行くカフェで、帽子の展示販売をしていた。1点1点大切に手作りされた帽子には、とても印象的な名前が付けられている。ぼくが絵に描いたその帽子の名は、「かまくら(雪洞)」だった。地元で活動されているrikoさんの帽子作品。






[32] 花を咲かせて show me flower bloom
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-32-show-me-flower-bloom.html
 現時点でほぼ最新作。近頃は、唐草や流線を描くことにハマっている。装飾意匠としてではなく、絵の中の『気』を表現するのに最適なのだ。タイトルは、花咲かじいさん的な何か。






[31] アールデコの椅子 the chair of art deco style
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-31-chair-of-art-deco-style.html
 古書店で手に入れたアールデコの本を参照しながら描いた。こういう椅子が実在するわけではない。イメージとして作り上げたぼくの創作。
 初出は、ジャズライブのチラシ。








[30] 林檎のサイダー apple cider
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-30-apple-cider.html
 林檎つながりで。とあるカフェのドリンクメニュー。
 初出は、「ホームメイド展2014」のチラシ。






[29] 林檎の日 the day of apples
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-29-one-day-of-apples.html
 イメージの源泉は、「白雪姫」だと思う。ただし、意識して描いていたわけではないので別物とする。
 初出は、オリジナルポストカード。後に、レコード鑑賞会のチラシとして使った。その際、絵を縦に使ったんだけど、また何か違う感じになってはっとした。でもやはり、ポストカードのように横に使うのが自分では好ましい。

0 件のコメント:

コメントを投稿