2016-04-02

「z et n 展 2016」第5週目の解説 [57]-[63]

[63] 月明かり、花灯り。 I'm adorning the moonlight with flower and leaves.
http://zen916.blogspot.jp/2016/04/z-et-n-2016-63-im-adorning-moonlight.html
 まさしく、最新作。これにて、「z et n 展 2016」は終了します。長らくのおつきあい、ありがとうございました。
 作品だけを掲載する目的で立ち上げたはずのブログ「z et n」。ブログの存在意義を見つけられないまま、長らく放置していました。個展をすることを思いついたのが2月吉日。SNSが盛んな時代だからこそ、こういう作品発表の仕方もありなのではないかしらと。また、自分のポートフォリオをまとめるにもいい機会でした。
 新旧織り交ぜてお送りした今回の展覧会、皆さんのちょっとした娯楽になっていたなら幸いです。これからも作品をコツコツと描きためて、次回はどこかリアルな場所で展示できたらいいなと考えております。その時はまた、よろしくお願いします。





[62] 海にそよぐ風 wind swaying on the ocean
http://zen916.blogspot.jp/2016/04/z-et-n-2016-62-wind-swaying-on-ocean.html
 久しぶりのカラー2。「さくらんぼ」のすぐ後に描いた。これも気に入っている。色を使うにあたって、考えすぎはよくないなとは自分でも思う。初期衝動で描いてみるのも得策か。





[61] さくらんぼ the cherry
http://zen916.blogspot.jp/2016/04/z-et-n-2016-61-cherry.html
 久しぶりのカラー。だいぶ前に色鉛筆で描いた作品。悪くないどころか、とても気に入っている。けれど、カラフルな絵はなかなか描かない。『色』という情報を、うまく使いこなせる気がしないのだ。しかし、絵を描く以上向き合わなくてはとも思う。





[60] ポケットの中の種 the seed in my pocket
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-60-seed-in-my-pocket.html
 この絵も、どこで描いたのかをとても鮮明に覚えている。香川県は木田郡三木町にある「zazu」という名前のカフェだ。植物の苗や鉢植えのアレンジメントができるワークショップも併設されている。それで、カフェの店内にディスプレイされていた植物を絵の中に描き込んだ。
 画面を6分割したのは、自分でも面白いなあと思う。特に深い意図はなかったのだけど、このスタイルは追求したらもっとバリエーションが生み出せるのではないかと感じている。





[59] ぼくの帰る場所 my little home
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-59-my-little-home.html
 ゆうべはパートナーの誕生パーティを、新しいお家「one koan」で開催した。気のおけない仲間たちとの、愉快な一夜。ぼくは主催者で、料理も担当した。増築予定のキッチンはまだできていないので、暫定的なキッチンにカセットコンロやら必要最低限の道具を持ち込んで、準備しておいたサラダや生ハム、塩麹漬のきゅうりをテーブルに並べたり、下ごしらえしてきた鶏肉を焼いたりして振る舞った。基本、持ち寄りということにしているのだけど、呼ぶ側としてはできるだけ「美味しかった」「愉しかった」と思って帰ってほしい。そういう気持ちが常にあるので、人をお家に呼ぶ時は雰囲気作りの繊細なところにまで気を使う。ただでさえ改修中のお家。手を入れられていないままの部屋がほとんどなので、ほぼ現状のまま使えるリビングに全てを集中させた。BGMや、照明だけで演出できることは多い。
 お家。それは、人の帰りつくところ。外でどんな出来事に遭遇しても、そこに帰れば心安らかに休息できる。人生で、いちばん長く過ごすだろう場所。ぼくにはそんな空間が必要なのだなあと、改めて感じた夜でした。





[58] 夜の少年 boy in the night
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-58-boy-in-night.html
 「夜の少女」と連作。これといって意識はしていなかったのに、地続きの世界を描いてしまうことがしばしばある。そんな作品群のひとつ。





[57] 夜の少女 girl in the night
http://zen916.blogspot.jp/2016/03/z-et-n-2016-57-girl-in-night.html
 絵を描く時、人物に着せる服飾もひとつの重要な要素だと考えている。
 学生の頃には、テレビ東京の「ファッション通信」というテレビ番組をよく見ていた。モデルたちが着て歩く川久保玲やヨージ・ヤマモトの服を見ては、いいなあと憧れを持っていた。いまだに着たことはないんだけれどね。
 2000年代に入ってからは、雑誌の「装苑」がとにかくすきで、掲載されているほとんどが女性ものであるにも関わらず、買ってはじっくり眺めていた。服だけではなく、写真やデザインやカルチャーなんかまで統括的に扱っていたので、とても面白かった。当時の雑誌はいまだに取ってあって、時々ぱらぱらとめくっては参考にしたりする。
 実際に自分が身に着ける服に関しては、そんなに高価な服は持ってない。だいたいが古着屋か、アウトレットで安く買ったものを延々と着つづける傾向にある。ブランド志向ではないけど、たまたま気に入る服に菊池武夫のものが多い。
 あと、英国への憧れからか、トラッド系のスタイリングになることも多い。ハンチング帽とかネクタイとか、お気に入りの取り合わせが幾つかある。
 より少ないアイテムで、どれだけのバリエーションを生み出せるかがファッションの最重要センスだと思っている。服自体のデザインが面白いからと買ってみても、結局持っている服のどれとも合わせられずタンスの肥しになってしまうのは、若かりし頃の反省。無難と云われようが、30も後半の最近はそういうポイントから服を選ぶ。
 ぼくの描く男性ファッションが、ぼくの着ている服そのまんまであることはよくある。たまには冒険しなくてはと思いつつも、実用的な『すき』の傾向が絵に顕われるのは仕方がない。むしろ、女性ファッションは自分が着るわけじゃないので、外からの情報を取り込まないとなかなか描けない。そういう意味で、描いてて楽しいのは女性ファッションだったりする。

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