四国学院大学での発表準備をしていたら、田中と川田がつきあい始めた2008年の写真が発掘された。田中が30歳、川田が22歳かな。友人のアーティスト・イワサトミキさんの個展会場で、絵の仕草を真似てイワサトミキさんご本人にカメラを託して撮ってもらったもののはず。懐かしいを通り越して、歴史だなあと思う。
あれから、17年と11ヶ月。色々あった。色々あり過ぎて、全部が全部は思い出せない。ただ今も、相変わらず仕合わせ(幸せ)である。
わたしたちが、地元の高松市という場所で出会えたのは『奇跡』としか言いようがない。その場所で、11月3日には高松市初のプライドパレードが開催されるわけで。気合が入らないわけないではないか。
今回もパレードの音楽を選曲することになったので、ここにライナーノーツを残しておく。ご参照くださればと思う。
◉香川プライドパレード2025選曲◉
https://youtube.com/playlist?list=PL7Rvj0LnnmVoaOMxUnl7LkPjPvos2dgGh&si=wSdCScuFDCVLpq-U
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●田中昭全による香川プライドパレード2025用のプレイリストとライナーノーツ●
(1)IU - 미인 (A Beautiful Person) Feat. Balming Tiger
IUは韓国の有名な歌手。やはり、韓国のオルタナティブアーティストBalming Tigerをフィーチャーした1曲。日本語ではまんま「美人」というタイトルで、MVでは男の子がその人を演じている。
韓国は、アイドル産業に象徴されるように、ルッキズムを優先させる社会が長らく続いた。しかし、それもだいぶ薄れてきたように感じる。目鼻顔立ちが整っているかどうかよりも、より個性的で唯一無二の才能を持つアーティストがあちらこちらで支持されるようになった。音楽シーンをつぶさに見ていたら、そんなことに気がつく。
ミュージックビデオの中では、その「美人」の男の子は恋人に手痛くふられる。そして、傷つくのが怖くて仮面をつけるようになる。同じように、仮面をつけた女の子とある日邂逅する。心と心が触れ合って、ようやく最後にはその仮面を外すのだ。
そんな物語が、韓国の伝統的なメロディにのって展開される。
(4)SUMIN (수민) - 옷장 (Closet) Feat. Uhm Jung Hwa
やはり、韓国のシンガーソングライターSUMINの曲。タイトルの「Closet」はLGBTQ+に関係ありそうだけど、歌詞を読んだら直接的には関係ない。しかし、韓国のDIVAであるUhm Jung Hwaがサイドヴォーカルで参加していることなどから、ちょっとは意識しているのではないかと勝手に考えてしまう。
『クローゼットに並んでいる服で、新しい服や一張羅はたくさんあるのに、どうしても着慣れた服を選んでしまう。わたしはどうしてこの服がこんなにすきなんだろう』という歌詞。
「わたしのクローゼットはわたしの夢 わたしの幻想 わたしの愛 愛 きみ きみ 明日も 明日も きみ」
(5)Chicano Batman - Color My Life
中南米系アメリカ人のメンバーで構成されたラテンソウル系バンドがChicano Batman。この曲は、「あなたはわたしの人生を彩らなければなりません」という内容の歌詞。
Netflixで配信されているドラマ「ハートストッパー」のエンディング曲として使われていた。これはイギリスで人気のコミックスがドラマ化されたもので、ゲイやレズビアンやトランスジェンダーやアセクシュアルの若者たちが悩みながらも成長していく姿を描いている。おすすめ。
「あなたは五月のスミレに似た美しい人 空高く飛ぶことを恥ずかしがるまい」
(2)Maika Loubté - Rainbow Light Eyes
Rainbowという単語がタイトルにあるけど、それがLGBTQ+を象徴するRainbowかどうかは歌詞を読んだだけでは分からない。ただ、Maika Loubtéさんは東京のプライドパレードでDJをしたりしている人なので、そういう想定もあるのではと勝手に推測する。残念ながら、わたしたちは同じパレード会場に居たのに、彼女のDJはついぞありつけなかった。(その日のスケジュールがかぶっていた。)かえすがえすも残念である。次回こそ、機会があることを願う。
「虹色の瞳は彼らの心を開く ゴールデンリトルボーイ」
(3)Raveena - Rush
Raveenaはアメリカのシンガーソングライター。しかしルーツはインドにある。ミュージックビデオを見れば、ボリウッド映画を思わせるダンスや演出がいかにもそれらしい。また彼女は、バイセクシュアルであることをオープンにしている。他の曲のミュージックビデオには、同性カップルを思わせる演出もある。
インドの楽器が使われたこの曲は特にわたしのお気に入りで、DJの時によくかけている。
(2)Maika Loubté - Rainbow Light Eyes
Rainbowという単語がタイトルにあるけど、それがLGBTQ+を象徴するRainbowかどうかは歌詞を読んだだけでは分からない。ただ、Maika Loubtéさんは東京のプライドパレードでDJをしたりしている人なので、そういう想定もあるのではと勝手に推測する。残念ながら、わたしたちは同じパレード会場に居たのに、彼女のDJはついぞありつけなかった。(その日のスケジュールがかぶっていた。)かえすがえすも残念である。次回こそ、機会があることを願う。
「虹色の瞳は彼らの心を開く ゴールデンリトルボーイ」
(3)Raveena - Rush
Raveenaはアメリカのシンガーソングライター。しかしルーツはインドにある。ミュージックビデオを見れば、ボリウッド映画を思わせるダンスや演出がいかにもそれらしい。また彼女は、バイセクシュアルであることをオープンにしている。他の曲のミュージックビデオには、同性カップルを思わせる演出もある。
インドの楽器が使われたこの曲は特にわたしのお気に入りで、DJの時によくかけている。
(4)SUMIN (수민) - 옷장 (Closet) Feat. Uhm Jung Hwa
やはり、韓国のシンガーソングライターSUMINの曲。タイトルの「Closet」はLGBTQ+に関係ありそうだけど、歌詞を読んだら直接的には関係ない。しかし、韓国のDIVAであるUhm Jung Hwaがサイドヴォーカルで参加していることなどから、ちょっとは意識しているのではないかと勝手に考えてしまう。
『クローゼットに並んでいる服で、新しい服や一張羅はたくさんあるのに、どうしても着慣れた服を選んでしまう。わたしはどうしてこの服がこんなにすきなんだろう』という歌詞。
「わたしのクローゼットはわたしの夢 わたしの幻想 わたしの愛 愛 きみ きみ 明日も 明日も きみ」
(5)Chicano Batman - Color My Life
中南米系アメリカ人のメンバーで構成されたラテンソウル系バンドがChicano Batman。この曲は、「あなたはわたしの人生を彩らなければなりません」という内容の歌詞。
Netflixで配信されているドラマ「ハートストッパー」のエンディング曲として使われていた。これはイギリスで人気のコミックスがドラマ化されたもので、ゲイやレズビアンやトランスジェンダーやアセクシュアルの若者たちが悩みながらも成長していく姿を描いている。おすすめ。
(6)Arlo Parks - Green Eyes
Arlo Parksはイギリスのシンガーソングライター。バイセクシュアルであることをオープンにしている。この曲は、2ヶ月だけ付き合った同性の恋人がバイセクシュアルであることを受け入れられなくて、結局別れてしまったというシチュエーションが歌われている。
「あなたは自分の心の内で感じることを信じるべき それは輝いているのだから」
(7)Toro y Moi - Ordinary Guy Feat. The Mattson
Joe Bataanが1967年に発表した曲の、Toro y Moiによるカバーバージョン。歌詞がすこし違っていて、Toro y Moiのルーツである「アフリカ系フィリピン人の平均的な男」と歌われている。
昨今の、国内外で吹き荒れている排外主義に心を痛めている。LGBTQ+の人たちもまた、アイデンティティを理由に長らく排除されてきた側である。2025年にまた、そんなことを改めて思い知らさせることになろうとは。
(8)Phum Viphurit - Strangers In A Dream
プライドイベントなどの曲を選ぶとき参照するのは、歌詞だけではなく歌手のルーツやミュージックビデオの世界観なども考慮に入れている。この曲などはまさに、後者が決め手となった。
ミュージックビデオで描かれているのは、同性の友人を独り占めしたいおじいさん。ずっと一緒に過ごしたいけど、それは叶わない夢で妄想でしたというオチ。さわやかな曲調とはうらはらに、ひどく残酷な情景でもある。もちろん、フィクションであることは分かっている。
歌詞に、「わたしたちはユニセックスなわたしたちの服を共有する」「わたしたちは王と女王になる」という箇所があり、ミュージックビデオの監督はたぶんそこからイメージをふくらませたんじゃなかろうか。的確なディレクション。
(9)星野源 - 喜劇
アニメ「SPY×FAMILY」は今シーズンも楽しくみている。家族という契約で共同生活をする3人と犬1頭のお話。考えれば考えるほど、家族とは何ぞやと思いながらみてしまう。一緒にごはんを食べて、同じ時間を共有することで、家族の絆はますます深くなるのに、ニセモノの家族だとみんながみんな思い込んでいる。
星野源によるこの「喜劇」という曲は、そのエンディング主題歌だった。リアルタイムで視聴していた時は、アニメの内容を下敷きにしたこの曲を「ふーん」としか思わなかった。しかし時間を経て、そこで描かれる情景を「同性カップル」に置き換えてみたら、すごく伝わるものになった。
「零れ落ちた先で出会った ただ秘密を抱え 普通のふりをしたあなたと
探し諦めた私の居場所は 作るものだった」
(10)Sunwoojunga (선우정아) - 원해 (WANT IT!)
個人的に大すきな韓国のシンガーソングライターSunwoojunga(ソヌジョンア)の新曲。挫折して、それでも前に向こうとしている人の歌。
(10)Sunwoojunga (선우정아) - 원해 (WANT IT!)
個人的に大すきな韓国のシンガーソングライターSunwoojunga(ソヌジョンア)の新曲。挫折して、それでも前に向こうとしている人の歌。
「希望がほしい 太陽がほしい 風がほしい 愛がほしい 翼がほしい 人生がほしい 幸せがほしい もう一度 最後に わたしは生きていたい」
(11)Rachel Bochner - Alchemical
アーティストのRachel Bochnerがどんな背景を持つ人なのかちょっと調べきれなかった。しかし、このミュージックビデオではレズビアン描写があるので当事者なのかしらと期待しつつ。
昔と違って、どのアーティストがインディーズ(自主制作)なのか、どのアーティストがメジャーなのか、判別がつかなくなっている。それほど、プロ/アマチュアの対立軸がなくなりつつあるような気がする。
(11)Rachel Bochner - Alchemical
アーティストのRachel Bochnerがどんな背景を持つ人なのかちょっと調べきれなかった。しかし、このミュージックビデオではレズビアン描写があるので当事者なのかしらと期待しつつ。
昔と違って、どのアーティストがインディーズ(自主制作)なのか、どのアーティストがメジャーなのか、判別がつかなくなっている。それほど、プロ/アマチュアの対立軸がなくなりつつあるような気がする。
(12)Seori - Dive With You Feat. eaJ
韓国のシンガーソングライターSeori。このミュージックビデオには男女のカップルだけでなく、男性同士のカップルや女性同士のカップルも出てくる。
「わたしたち2人だけのパラダイス この果てに身体を投げる もっと爆発しそうなくらい抱きしめて」
(13)Joesef - It's Been A Little Heavy Lately
Joesefはスコットランドグラスゴー出身のアーティストで、バイセクシュアルであることをオープンにしている。この曲のミュージックビデオは、途中まで男女の恋愛ものと思わせておきながら、後半の視線を交わし合うところで実は男性同士の恋愛ものだったと分かる仕掛けがなされている。
「最近ちょっとヘビーです でも、わたしを救えるのはあなただけです それが不公平であることは分かっています 」
(14)FLETCHER, Hayley Kiyoko - Cherry
クイアであることをオープンにしているFLETCHERと、レズビアンであることをオープンにしているHayley Kiyokoによる楽曲。いわゆるZ世代がLGBTQ+を『普通』にした。と同時に、自分のセクシュアリティをはっきりさせて自ら定義しなければならないということにもNoを突きつけるようになった。
(14)FLETCHER, Hayley Kiyoko - Cherry
クイアであることをオープンにしているFLETCHERと、レズビアンであることをオープンにしているHayley Kiyokoによる楽曲。いわゆるZ世代がLGBTQ+を『普通』にした。と同時に、自分のセクシュアリティをはっきりさせて自ら定義しなければならないということにもNoを突きつけるようになった。
本質的には、典型的なマジョリティではない。そういう場合に、「クイア」を自称することはひとつの手段たり得る。日本の「Q」はクエスチョニングを指すことが多いが、この言葉の特殊な意図を理解しているなら、クイアでもいいのかなと思う。
(15)Balming Tiger, Yaeji - Wo Ai Ni
最近配信されはじめたばかりの楽曲「ウォーアイニー(我爱你)」。もちろん、中国語で「I Love You」。韓国語では「サランヘ(사랑해)」。韓国のアーティストであるBalming Tigerと、やはり韓国にルーツがあるアメリカ人アーティストYaejiによるコラボレーション。
(15)Balming Tiger, Yaeji - Wo Ai Ni
最近配信されはじめたばかりの楽曲「ウォーアイニー(我爱你)」。もちろん、中国語で「I Love You」。韓国語では「サランヘ(사랑해)」。韓国のアーティストであるBalming Tigerと、やはり韓国にルーツがあるアメリカ人アーティストYaejiによるコラボレーション。
「わたしが言ったよね 2回言ったの 心の奥で あなたを愛してるって わたしがほしいのは愛 それだけ そうなの 心の奥深く 分かるんだ」
(16)TENDRE - Paradise
やはり、LGBTQ+とは関係ないんだろうけど、「掴めない虹の美しさを語ろうじゃない」という歌詞が出てくるので、いつかはプライドイベントのプレイリストに入れたかった1曲。「パラダイスはどこにあるの?」という問いかけに、「開けた視野で感性を磨けばクリアじゃない」と応える。もちろん「見つかるかはあなた次第」。「まだ見ぬ荒野に飛び込め」!
(17)Devon Cole - W.I.T.C.H.
(16)TENDRE - Paradise
やはり、LGBTQ+とは関係ないんだろうけど、「掴めない虹の美しさを語ろうじゃない」という歌詞が出てくるので、いつかはプライドイベントのプレイリストに入れたかった1曲。「パラダイスはどこにあるの?」という問いかけに、「開けた視野で感性を磨けばクリアじゃない」と応える。もちろん「見つかるかはあなた次第」。「まだ見ぬ荒野に飛び込め」!
(17)Devon Cole - W.I.T.C.H.
魔女(Witch)を、「woman in total control of herself(自分自身を完全にコントロールできる女性)」の略だと思いついたのがすごい。いわゆる魔女狩りは、そんな女性に恐怖を抱いたミソジニー(女性蔑視)たちが発狂した結果。「責任ある女性をそんなに怖がるのはなぜ?わたしに教えてよ」。まさにフェミニズムど真ん中の楽曲だと思う。
(18)Lee Suhyun (이수현) - Alien
同性愛者のクエンティン・クリスプを歌ったとされるSting1987年の名曲「Englishman in New York」には「legal alien(合法的な外国人居住者)」という言葉が出てくる。異邦人くらいの意味だった言葉が、SF的な「宇宙人」というイメージで使われ始めるのはもうすこし後になってからなのかな。
韓国の兄妹バンドAKMUでボーカルをしているLee Suhyunがソロで発表した楽曲がこの「Alien」。こちらは完全に宇宙人のそれなのだけど、歌詞が面白い。結局、この地球を救うのはそこに住んでいる地球人ではなくて、外から来た宇宙人。そしてそれはいかにも、地球に住んでいるマイノリティを暗喩しているのだろう。
ポップなアニメーションが、1980年代の日本アニメみたいでとてもすきなミュージックビデオ。
(19)AURORA - Cure For Me
(18)Lee Suhyun (이수현) - Alien
同性愛者のクエンティン・クリスプを歌ったとされるSting1987年の名曲「Englishman in New York」には「legal alien(合法的な外国人居住者)」という言葉が出てくる。異邦人くらいの意味だった言葉が、SF的な「宇宙人」というイメージで使われ始めるのはもうすこし後になってからなのかな。
韓国の兄妹バンドAKMUでボーカルをしているLee Suhyunがソロで発表した楽曲がこの「Alien」。こちらは完全に宇宙人のそれなのだけど、歌詞が面白い。結局、この地球を救うのはそこに住んでいる地球人ではなくて、外から来た宇宙人。そしてそれはいかにも、地球に住んでいるマイノリティを暗喩しているのだろう。
ポップなアニメーションが、1980年代の日本アニメみたいでとてもすきなミュージックビデオ。
(19)AURORA - Cure For Me
LGBTQ+の人たちを精神病者として治療することはWHO(世界保健機関)がすでに禁止している。それでも、いまだに『治るもの』と思い込んでいる人たちが一定数存在する。そして、自分の子どもをそういった転向療法(コンバージョンセラピー)施設に送り込んで、治療と称しては人権侵害やハラスメントにまみれた処置を受けさせる。それで治るどころか、アイデンティティや尊厳を徹底的に踏みにじられ神経を病んだり、自殺に至る人まで出る始末。
この曲のアーティスト・AURORAも、自身がクイアであることをオープンにしている。発表直後に、キャッチーなダンス動画に惹かれた人々が、自身でも踊る姿をTikTokに投稿し始め、いつのまにか世界的に大流行したのだが、この歌の本当の意味を理解しないままの人たちも多かった。結果、アーティスト本人が丁寧に解説動画までリリースする始末。
「わたしたちに治療は必要ないの」と何度もくり返される歌詞には、切実さが伴っている。それを改めて噛みしめたい。
(20)Jolin Tsai (蔡依林) - Womxnly (玫瑰少年)
2000年に台湾で、15歳の少年が「女性っぽい」ことを理由に暴行を受け、自死に至るという事件が起こった。「薔薇の少年」と題されたこの楽曲は、そのことについて歌っている。
中華圏の歌手Jolin Tsai (蔡依林)は、安室奈美恵とも対等にコラボレーションをするくらいの大スター。そんなアーティストが、こういう社会問題を正面から取り上げ、なおかつヒットするというのは日本ではなかなかないことだなあと思う。
この歌が発表された翌年の2019年には、台湾でも同性婚が実現した。そういう流れが、日本でもできたらいいのになあと願う。
「あなたが生まれたことに罪はないよ 謝らないで 罪があるとすればこの世界」
「あなたがほんとうに自由になれるまで わたしが抱きしめてあげられたら良かった」
この曲のアーティスト・AURORAも、自身がクイアであることをオープンにしている。発表直後に、キャッチーなダンス動画に惹かれた人々が、自身でも踊る姿をTikTokに投稿し始め、いつのまにか世界的に大流行したのだが、この歌の本当の意味を理解しないままの人たちも多かった。結果、アーティスト本人が丁寧に解説動画までリリースする始末。
「わたしたちに治療は必要ないの」と何度もくり返される歌詞には、切実さが伴っている。それを改めて噛みしめたい。
(20)Jolin Tsai (蔡依林) - Womxnly (玫瑰少年)
2000年に台湾で、15歳の少年が「女性っぽい」ことを理由に暴行を受け、自死に至るという事件が起こった。「薔薇の少年」と題されたこの楽曲は、そのことについて歌っている。
中華圏の歌手Jolin Tsai (蔡依林)は、安室奈美恵とも対等にコラボレーションをするくらいの大スター。そんなアーティストが、こういう社会問題を正面から取り上げ、なおかつヒットするというのは日本ではなかなかないことだなあと思う。
この歌が発表された翌年の2019年には、台湾でも同性婚が実現した。そういう流れが、日本でもできたらいいのになあと願う。
「あなたが生まれたことに罪はないよ 謝らないで 罪があるとすればこの世界」
「あなたがほんとうに自由になれるまで わたしが抱きしめてあげられたら良かった」
「誰にもあなたを変えさせないで あなたを心から愛してくれる人がきっと居るから」
「あなたの訴えに声はない それでも多くの真理を伝えている わたしたちは一度たりとも忘れない」
「あなたの訴えに声はない それでも多くの真理を伝えている わたしたちは一度たりとも忘れない」
The First Takeで披露されたバージョンも素晴らしいので、ぜひ聴いてみてください。Jolin Tsaiの魂から響いてくる歌声が、多くの人に伝わったらいいな。
(21)SOFI TUKKER - Hey Homie
アメリカの男女2人組アーティストSOFI TUKKER。ダンスミュージックシーンで活躍する二人が、昨年発表した楽曲がこの「Hey Homie」。日本語に訳すと「やあ、相棒」。恋愛関係にはないけど、まるで家に居るような気分がして落ち着く。そんな関係性を歌った楽曲。
歳を取るにつれ、友情も愛情も結局根本は同じなんじゃないかと思うようになった。他者を思いやること。
「愛する」という言葉が陳腐に聞こえるのは、性愛にばかり使われすぎているからなんじゃないかしら。そんな疑問が、この歌を聴いて確信に変わった。
「やあ、相棒。控えめに愛させてください。それはほんのすこしの愛です。でも神聖なものです。」
「やあ、相棒。控えめに愛させてください。それはほんのすこしの愛です。でも神聖なものです。」
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