2023-02-15

「結婚の自由をすべての人に」訴訟、4周年の夜に。

 
 いやもう、ちょっとびっくりしますよね。首相の秘書官でもあろう人が、同性婚を求めている人たちを想定して「ぼくだって見るのもいやだ。隣に住んでいるのもいやだ。」「秘書官室もみんな反対する。」「同性婚を認めたら、国を捨てる人が出てくる。」と言ったそうで。オフレコだから、報道したメディアが悪い?んなことはない。公的な立場にある人が言うべきでないことを言ったのだから、向こうが確実に悪い。むしろ、首相秘書官が不適任者であることをあぶり出してくれた毎日新聞社には大感謝だわ。
 21世紀にもなって、今更こんなこと言われるとは思わなかった。SNSの捨てアカウントじゃないんですよ、首相秘書官ですよ。かなりメンタル、えぐられてます。
 いや、そもそもその前の岸田首相発言もおかしい。同性婚は慎重に「社会全体の雰囲気にしっかり思いをめぐらせたうえで判断する」んだって。雰囲気って何さ。そんなエビデンスにもならないものに、思いをめぐらせてどうする。それって、「かすみ食って生きよう」みたいな話しじゃない?
 と思ったら、昨日各メディアが一斉に同性婚の賛否について調査した結果を数字で出してきた。どこの調査も60%以上の国民が『賛成』してる結果が出てる。この雰囲気なら、法制化できるってことだな岸田首相。じゃあ、さっさとやっちゃってね。よろしく。

 2019年に始まったわたしたちの裁判も、今年でもう5年目。1年を経過した頃に感染症大流行がやって来て、何だかすっちゃかめっちゃかなまま、わたしたちが起訴していた大阪地裁では2022年に判決が出て、そしたらまさかの『合憲判決』で。そして控訴して、舞台は高裁に移るという怒涛の4年間でした。
 2022年の終わりには田中が突発性難聴になって、片耳が聴こえづらい状態が数週間続いて、実はじわじわメンタルやられてたんだなあと。無理してないようで、どっかで無理してたんだ。そういうのって、自分では判らないもんだよね。
 いや別に、裁判に参加したことは悪いことばかりでもなかったよ。面白い(失礼)(実はものすごくやり手の)弁護士さんたちとの出会いとか、志を同じくする原告仲間や支援者の方々とのあたたかい交流とか、物理的に大阪地裁へ出向くついでの小旅行とか、なるべく深刻にならないように色々やってたんだ。そこで得たものも、かなり多かったよ。

 まあでも、日本という国の往生際の悪さったらないよね。今年は日本の広島でG7のサミットがあるらしいんだけど、LGBTに対する差別禁止法や同性カップルの法的保障がない同盟国は日本だけって状況で、どの面下げてホストするつもりなんだろうって思うよ。(しかも広島でするってのに、核廃絶に反対してるんだぜ。)明らかなヘイトスピーチをした首相秘書官の荒井を更迭したのは、そういう事情もあるからなんだろう。見え見えですな。
 ってまあ、そういうことを思いながらここ数日は過ごしてた。

 そんな日々でも、講演依頼はやって来るし、デザイン仕事もあるし、DJや選曲やイベントプロデュースなんかはちょこちょこやってる。どれも大したお金にはならないけど、パートナーと暮らす中でとてもよいアクセントになってる。
 年末年始にかけては、県外や海外の友だちがたくさん遊びに来たよ。入れ替わり立ち替わり。家の整備がだいぶ進んだので、2人までは泊まれるようになりました。そのうちB&Bをしようと思ってます。今はまだお試し営業中。良かったら遊びに来てくださいね。


 川田中家の家族画を久しぶりに描いたよ。今までうまく描けたためしのなかった愛犬が、だいぶうまく描けたような気がしてる。過去画を見かえしたら、いつもと同じだったけど。今回だけなんでかなあ?不思議。
 先日は、DJ仲間が経営する高知のレコードショップにも行ったんだけど、また新たなお気に入りアーティストを見つけたよ。「Kit Sebastian」っていう最近のアーティストなんだけど、サウンドが1960年代のフレンチポップスっぽいのに、ボーカルの人のルーツがターキッシュらしくえらくエキゾチックなの。アイデンティティがこうやってナチュラルに表現できるって、やっぱり音楽はいいなあって心底思えた。
 それにしてもターキッシュ。聴きなれない言語だから、すっごく面白い。彼らの曲の1曲に「めかぶ〜 めかぶ〜 サラマンダー」って聴こえる曲があって、川田とふたりでたまに唄ってます。そんな近況報告でした。



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